INTERVIEW

No.01

株式会社IFA住宅設計室KAZUYUKI KIKUI

ユニィディオがいなければ、今のIFAをつくることはできなかったと思う。

会社概要
株式会社IFA住宅設計室
代表取締役室長 菊井 和幸
大阪府枚方市山之上西町27-30
TEL 072-846-1225
建築家との家づくりをもっと身近にするということをテーマに、設計・施工・プロデュースという住宅建築に必要なプロフェッショナルを社内に整えること、そして枚方というエリアにこだわり、注文住宅・リノベーションを展開している。
http://www.ifainc.jp/
代表取締役室長 菊井さんの経歴

枚方高校、大阪体育大学体育学部卒業、大阪経済大学大学院経営学研究科修士課程修了。ハウスメーカー、建築資材メーカー等を経て、1998年住宅設備機器及び内外装建材の販売施工会社を設立、代表取締役に就任。2005年よりIFA住宅設計室室長を兼務。

ブランド構築をする以前の経歴、
そしてブランドを立ち上げたきっかけを
振り返っていただけますか?
IFA住宅設計室で住宅事業をつくったのは2005年。それまでは住宅設備機器と内外装資材の卸販売をおこなっていました。主に工務店がお客様となるため、私たちが手掛けた設備を使われる方の顔が見えず、大きな喜びを感じることができていませんでした。
ちょうどその時期、自宅の新築を考えており、ハウスメーカーや工務店を見ていてもしっくりこず、高校以来の友人である建築家に相談していました。そこで、建築家と建てる本当に良い住まいとはどういったものなのかを知ることができました。
住宅会社を探しているなかで、枚方にはそういったところがなかったので、枚方の人にも建築家と建てる住まいを提案したいと思ったのです。
もともと感じていた、直接お客様の喜ぶ顔が見たいという想いと、良い家を作りたいという想いのふたつが重なり、住宅事業立ち上げの計画をはじめました。
そして人の紹介から、「面白い会社がある」ということで、山田さん(ユニィディオ代表取締役)と出会い、新規事業となる住宅事業立ち上げの相談をしたところ、想像していたものよりも提案が新鮮であったことと、他に同じような相談ができる会社を探しても見つからなかったので、何度か打ち合わせを行い、住宅事業の中身を一緒に具体化していくことになりました。
ブランドの軸づくりからのスタートとなります、いかがでしたか?
振り返っていただけますか?
いざやりはじめてみると、たくさんのやりたいことや、想いが溢れて来て、なかなか整理がつかなかったことをよく覚えています。頭の中にあるビジョンは自分自身にはっきり見えているけど、それを言葉として伝えるのが難しいという感じです。
そこにユニィディオが入ってくれることで、私が発信した言葉を分類してくれたり、言い換えてくれたり、ときには提案してくれたりしながら、「そうそう、そういうこと」と深まっていきました。
まずは住宅事業として何をやりたいのかという想いの共有や、事業の強み、お客様に提供する価値を整理することからスタートしてもらい、今でも変わらないIFAの軸となるものができあがりました。
たとえば無資格の人が設計をして、無資格の人が施工管理をしているという状態のおかしさに違和感が強く、そこで、IFAでは一級建築士の資格を持った建築家による設計を行ない、施工管理も一級建築士の資格を持ったものが行なうべきといったストーリーをまとめていきました。
そのプロセスの中で苦労されたところはありますか?
一番苦労したのは、「ブランドコンセプト」を決めることでした。新規事業のため、まだ何も事業としての実態がない中で、お客様を想像し、誰にどのような価値を提供したいのかということを振り返りながら、伝えたいメッセージを考えました。
それでもなかなか決まらず・・・最後は淡路島のウエスティンホテルで1泊2日の合宿を行い「ブランドコンセプト」を決定しました。
そこで決まったブランドコンセプトが『ひと、こころ、よろこび「すーっ」とこころにとけこむような』です。
普遍的で堅苦しいものより、「情緒的」で「本質的」で「奥深さ」を感じられてしっくりきました。
なかなかの作業となりましたが、最後は私の感性を尊重してもらえたことも納得感が高く、そのプロセスでは建売やハウスメーカーがつくる既製品ではなく、「次の世代まで受け継がれる家づくり」、などコンセプトを構成するための重要なキーワードも生まれましたね。
コンセプトが決まり実際にカタチになっていく過程はいかがでしたか?
共感してもらえるブランドとはどのようなものかをずっと考え続け、お客様に対しての「見え方」は意識して大事にしてきました。
自分たちの想いを発信するためには、洗練されたデザインであることは重要な要素になるからです。
ユニィディオはデザインを進めながら企画を含めて提案してくれることで、こちらもいろいろと考えるきっかけが生まれ、結果的にはとても良いものを作ってくれたと思います。実際、年月を重ねていきながら、問い合わせや受注が伸びているので成功したと言えますね。
私たちも住宅デザインというある種似たような領域にいるため、時間をかければ自分たちだけでもできたかもしれませんが、本気で成功を考えてやるならプロに任せるべきだと思います。
ブランドが固まり実際のプロモーションに移行していきますが、ブランドの浸透も含めてどのような状況でしょうか?
最初に行ったプロモーションは、今回の事業を進めていくきっかけにもなった「自宅の建築」をモデルハウスとして1ヶ月間公開するところから開始しました。ユニィディオとつくった新聞折込チラシを投下し、多くの方に来場をいただき、そこから2件の受注が取れましたのでスタートとしては上出来かなと、そして受注が、事業を前に進めていく力になりました。
もう12年以上になるところですが、あれこれといろいろ試し、様々な経験を得ながら、事業そのものの細かい部分も変化させながら進めてきましたので、プロモーションコストがそれなりにかかってしまった時期もありますが、今ではブランド浸透も深まり、1件あたりの集客コスト、契約コストは大きく下がりました。
最後に、ユニィディオとのブランド構築全体の振り返りと、
今後についてお聞かせください。
やはり、新規事業の立ち上げは大変ではありましたが、今では契約も安定し、年商7億円までに成長することができ、坪単価100万円にもなる家づくりも増えてきました。
そして思うことは「ブレたら駄目だな」ということです。事業として思うように行かず、方向性についてもあれこれ考えることもありましたが、外部のアドバイザーとしてユニィディオがいてくれたおかげで、次の一手を重ね、軌道修正ができたと感じます。ユニィディオなくして、今のIFAはなし、といったところでしょうか。
ブランド構築はなかなかすぐに芽がでるようなアクションではありませんが、やり続けていると間違いなく効いてくるなと感じますし、価値のあるビジネスを考えたときには絶対に必要な投資だと思いますよ。
私たちの今後は・・・今の状態のまま、「ずーっとこのままいきたい」と考えています。無理な成長は目指さず、良い家をつくり続け、社員が働きやすい環境をつくり、幸せ度を高めていきたいと考えています。

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