INTERVIEW

No.20

株式会社フレスコFUMIKAZU AKUTSU

バリューブックが、社員が会社の理念に立ち返るための場所になってくれます。

会社概要
株式会社フレスコ
代表取締役 社長執行役員 阿久津 文和
千葉県千葉市中央区新町18-14 千葉新町ビル8F
TEL 043-239-7773
創業以来約30年、分譲住宅や注文住宅を中心に、住まいに関するさまざまなお客様のニーズに対応する事業を幅広く展開。住宅事業を通じてお客さまの暮らしを支えることで、持続可能な社会づくりへの貢献を目標に活動を進めている。
https://www.frescohome.co.jp/
代表取締役 社長執行役員 阿久津さんの経歴

ゼネコンに入社し、設計を担当。千葉県の建設会社に勤務したのち、西船橋の工務店で設計に従事。その後、注文・不動産仲介の会社で仲介業を担い、支店長、社長を経て、36歳で独立し、フレスコを立ち上げる。顧客・取引先・従業員への誠実さを第一に、他人にできて自分にできないことはないという強い意志で事業成長に取り組む。「顧客繁栄・顧客満足」を社業の使命とし、社業を通して地域・社会へ貢献すると同時に、全従業員がやりがいや充実感を得られる会社づくりを目指す。

初めに御社の事業内容について教えていただけますか。
当社は分譲住宅を中心として、注文住宅やリフォームも手がけております。建築のプロとして地域に貢献し、「千葉県No.1」を目指して日々努力しています。

ユニィディオさんにも現在SDGsに絡めたプロモーションをお願いしていますが、当社は世間的にSDGsが注目されるようになる前から、人や環境に優しい家づくりに取り組んでおりました。当社独自の空気清浄システムも、自然素材の炭を用いて有害物質を清浄化するという、現代のニーズに合ったアイデアだったと自負しています。

今後は脱炭素という社会全体の目標を達成するために、太陽光発電などのクリーンエネルギーを利用した家づくりにも取り組んでいきたいと考えています。現在は建築資材などの価格高騰が続いており、新築・注文住宅には逆風が吹いていますが、風向きが変わるときまで地道な取り組みを続けていくつもりです。

当社のパーパスは、目の前のお客様を含めた「人」はもちろんのこと、「街」全体に、ひいては「地球の未来」に貢献し続けることです。どのような時代に合ってもこの志を忘れず、社会に必要とされる会社であり続けたいと思います。
ユニィディオに依頼した当時の、御社の課題感についてお聞かせください。
ユニィディオさんとのお付き合いは、当社の注文住宅の商品「F‐UNIT」のプロモーションをお任せして、ロゴやパンフレットを制作していただいたのが始まりでした。そのプロジェクトは順調に進み、出来上がった制作物にも非常に満足しています。

しかしその一方で、私自身は60歳という節目の年齢を前にして、今から引退までに自分に一体何ができるかを深く考えるようになっていました。事業承継にあたって会社を新しいステージへ引き上げなくてはならないと決意し、5ヵ年計画を打ち出して、さまざまな改革に着手することにしました。

ブランディングもその一環で、ユニィディオさんと一緒に理念に新たにパーパスを策定するところから行いました。そのパーパスが「かけがえのない日常と豊かな暮らしを提供し、人と街、そして地球の未来に貢献し続ける。」です。フレスコが社会に存在する意義を明確にし、私たちの企業経済活動と社会価値創造を両立させるプロセスの先にある目標として設定しました。社内でブランドアンバサダーを募集し、「フレスコの強み」と「理想のお客様像」の策定をワークショップで行い、企業ブランドを構築。それに合わせてロゴマークやホームページなど新たなツールも整えていきました。アンバサダーにはかなりの負担をかけましたが、ユニィディオさんが親身になって手助けしてくれたこともあり、アウターブランディングの点では完成形にかなり近づいているという手応えがあります。

今後は現場の社員にもこれらが浸透して「自分達が何のために働いているのか」という理念を共有していけたらと考えています。ユニィディオさんに制作していただいたバリューブックが、社員が理念に立ち返るための場所になってくれるでしょう。
当時のユニィディオの印象はいかがでしたか?
ユニィディオさんに提案してもらった、コンセプトを軸にした分譲プロモーションやWebを中心とした集客というのが、私にとっては非常に新鮮でした。旧来の営業スタイルとは全く異なるスマートな売り方で、まさに会社を新しい時代に適応させたいという私の理想に叶ったものだと感じました。

実際にできあがったロゴやホームぺージ、パンフレットなどのクリエイティブもモダンなイメージで、やはりセンスを感じさせましたね。非常に完成度が高いツールが手元に揃い、満足しています。

またユニィディオさんには、ブランド構築に必要な工程の一つひとつを、二人三脚で一緒に取り組んでいただいたことも感謝しています。

会社のブランドを構築するにあたって、まずブランドの軸となるものが必要でした。「会社がこれまで大切にしてきたものとは」「当社が提供するサービスに込められているものとは」こうした問いかけに一つひとつ答えを出して、ブランドの軸をあぶり出していく作業に、ユニィディオさんはじっくりと付き合ってくれました。

こうしたワークの部分は丸投げにしてくる会社もあると思いますが、ユニィディオさんにはワークから一緒に取り組んでいこうという姿勢があり、それが非常に心強かったです。

このプロジェクトが始まった当時は、5ヵ年計画の取り組みが始まった頃で、社内はかなり慌ただしい状態でした。それでもユニィディオさんというパートナーがいてくれたことで、大事な局面を乗り越えられて本当に感謝しています。
プロジェクトをご一緒させていただいて、その後御社に何か変化はございましたか?
ユニィディオさんに制作していただいたバリューブックは、やはり採用活動に活きています。当社の想いをしっかりと反映してもらい、誰が見ても当社の存在意義が分かるように作り込んでいただきました。

正直なところ、現在は住宅業界全体が苦しい時代です。新卒の採用活動なども反響が芳しくないのは事実ですが、それでもバリューブックやホームページのおかげで、会社が成長していることがはっきりと伝わります。これだけクオリティの高いツールが揃えば、求職者に与える印象も変わるでしょう。実際、これらが完成してから採用はやりやすくなったと感じています。

住宅業界は元々人手不足に悩まされるものですが、当社はその中でも意識的に新卒採用に力を入れてきました。やはり明るく元気な若い人たちは、会社を盛り上げてくれますから。今後も業界の未来を担う、新しい世代の人材を育成していきたいですし、ユニィディオさんが作り上げてくれたブランドはそのための強い味方になってくれると思います。

そしてもう1つ、ユニィディオさんと一緒にじっくりブランド構築に取り組んだことで、マネジメントの方向性が明確になったことが大きな変化だと感じています。デザインの指示を出すときも、ブランドの軸となる理念に基づいているので、ブレることがありません。

おかげさまで、社外の方に「私達はどんな会社か」を伝える場面では、一貫したブランドを伝えられるようになりました。正直なところ、ホームページやパンフレットといったツールが揃ったこと以上に、自分の中で自社の価値を落とし込むことができたことに成果を感じています。
最後に今後の展望についてお聞かせください。
社外的なブランディングには成功しましたが、今後はそれを社内に浸透させることが課題ですね。今はタイミング悪く、コロナの影響でテレワークが増えて、社内のコミュニケーションが以前ほど活発ではありません。せっかく素晴らしいブランドを作り上げたのに、それを十分に社員と共有できないことがもどかしく感じます。

現在は朝礼も満足にできなくなり、私から会社の理念を社員に直接伝える場が無くなってしまいました。この状況では、現場の社員も目先の売上を追うのに精一杯で、働く意味や会社の目的を見失いがちです。ユニィディオさんと一緒に作り上げたブランドを、早く全社でしっかりと共有していきたいですね。

また、当社は社会に対して提案できる会社を目指しています。ですから採用においても、住宅や建築を通して社会に貢献したいという意欲がある人に来ていただきたいのです。そのためには、やはり会社全体で一貫した理念やパーパスを共有していることが大切です。

そういった取り組みにおいても、今後もユニィディオさんに相談しながら進めていきたいと思います。

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