INTERVIEW

No.04

株式会社エイワハウジングMASANORI ISHIKAWA

当時はこんな風になるなんて全然、ブランドを成長させるってこういうことなのかなと感じています。

会社概要
株式会社エイワハウジング
企画部 課長 石川 雅教
大阪市都島区東野田町2丁目2番10号 都島京橋ビル10階
TEL 06-6356-9100
大阪市内を中心に、20年にわたり地域密着で新築住宅事業・不動産事業を手がけるエイワハウジング様。家づくりでは、ご家族それぞれの幸せを実現することを第一に、仕入れから設計・施工・販売すべてを自社一貫体制で提供されています。
https://www.eiwa-housing.co.jp/
企画部 課長 石川さんの経歴

注文住宅を中心とした設計会社の取締役を経てエイワハウジングへ入社。入社後、設計部リーダーとしてモデルハウス企画やエイワハウジングの家づくりの中核を担う。その後、発足した企画部を兼任し、家づくり・設計業務のみならず、顧客コミュニケーションの開発・運営を行っている。

■当時の御社の課題をお聞かせください
石川:もともとのエイワハウジングは自社一貫体制でコストを抑えた家づくりを行っていました。どちらかというとローコスト寄りの販売形態でしたね。施工の技術は高く、設計力が洗練されればもっといい家づくりができると感じていました。
当時は立地と価格を強みに販売していましたが、さらなる成長を目指すために、『住宅』というモノから『暮らし』というコトへ提供価値を転換していこうと事業の方向性が変わっていく段階でした。
そしてそれを見せるためにモデルハウスが必要でしたし、伝えるためのホームページも、施工事例の写真が全然ないものでは伝わらない、ということになりホームページも強化していきたいと思っていました。
■ユニィディオを選んだ理由は
石川:ホームページのリニューアルを依頼するために3社くらい候補があって、ブランディングというのを提案してもらったのがユニィディオさんだけだったんですね。ホームページだけじゃなくて、ブランドを構築しませんか?って。
うちがどういう想いで家づくりをしているのかということを伝えていかないとホームページだけ変えても同じかなって。「自分たちの強みを伝える」ということに意識を向けるべきだと社内の認識も固まっていきましたね。
■ブランディングに対してはどんな風に考えていましたか?
石川:ブランドは今までそこまで意識していなかったですね。「会社=ブランド」と思っていたので、今回みたいに「事業のブランド化」という発想がなかったですね。ただ、事業の目的やコンセプトをしっかり伝えることや、設計がいる意味ってどんなことなのか。そういったことも含めて、家づくりの想いも伝えていく必要があると感じていたので、変わるためのきっかけとして、ブランディングは最適だと思いました。
エイワハウジングの理念とか社是とか色々ありますけど、そのままでは伝えにくくて、住宅に置き換えるというのは難しかったので、そういう意味でもすごくよかったと思います。
ブランドがあることで、家づくりの伝え方とか、こういう想いでつくっているっていうのは伝えやすくなりました。そこに軸があることで新しい仕様をつくり、商品ラインナップを3つに分けた際にも、取り組みに一貫性が生まれましたしね。
■ブランディングで一番最初に何に取り組みましたか?
石川:みんなで取り組んだのは「強みの整理」です。付箋を使って書き出して。こういった取り組みは初めてやりましたね。ペルソナづくりはいい体験だったと思います。家をつくるっていうか、お客様のことを考える。こんなに考えるっていうことはしてこなかったんじゃないかな。でも驚いたのは思ったよりもみんなからたくさん付箋が出てきたこと。社長もいっぱい書いていましたね。

沖田:課長職以上のメンバーの中でなぜか私も入りましたね。役職もなにもついてなかったですけど、社長に呼ばれて入った気がします。

石川:このブランドづくりの取り組みがなかったら「LIVONE(リボン)」(※事業ブランド名)は生まれなかったですね。また違うカタチになっていたかなと思います。ホームページもそうですが、なにかきっかけがないと変えにくいかなって思っているので、こういう状況がなかったら、ずっと本質的に変わっていなかったと思います。モデルハウスを建てることも、デザイン性というか見せることを意識した家づくりにもつながっていなかったと思います。
■分譲ブランド「LIVONE(リボン)」ができたときの感想を教えてください
沖田:LIVONE(リボン ※以下リボン)、とあと2案をもらっていて、どれもすごくいいなって感じました。最終的には多数決で決めましたけど。

石川:今になってというかリボンでよかったなってめちゃくちゃ感じていますね。リボンというネーミングもロゴの見せ方も、「ひとつの家族に、ほかにはない暮らしを。」というスローガンも含めて、伝えやすいなと感じています。お客様にも。社内にも。
今のエイワハウジングらしいと感じるくらい定着もしていってますし、エイワハウジングを引っ張っていってくれてるんじゃないかと感じるくらいしっくりきているので、よかったなと思っています。
■ブランドを浸透させる苦労はありましたか?
石川:リボンという名前を浸透させるというよりは、お客様に寄り添う姿勢。そこをずっと大切にし続けてきたので、現場の、協力会社のスタッフにも、お客様や近隣の方へ想いを込めて接して欲しい。そのために、現場と話し合う必要はありました。そして話し合う場として『協力業者会』というのを開催し、まずはリボンのことや、家づくりへの想いを伝えていくことから始めました。
お客様に喜んでいただくために、協力会社にも手伝っていただかないといけない。でもそれってお願いごとばかりじゃないはずですよね。協力業者さんの幸せも考えていけるような取り組みもしていかないといけませんし、そのためにエイワハウジングのブランド力を上げて付加価値を高めていくことが、そこの幸せにもにつながっていくと思っています。
■社内へブランドは馴染んできましたか?
石川:リボン以外だったら社員はここまで、その言葉を使っていなかったんじゃないかなって気がしますね。仕事のやりとりの中でリボンという言葉は使いやすかったんだと思います。当時はこんな風になるなんて全然、ここまでになるなんて思っていなかったですけど。ブランドを成長させるってこういうことなのかなと感じています。大切にしていきたいと思いますね。
■ブランドを構築したことで、何か変化は生まれましたか?
沖田:最近ホームページからのお問い合わせで「施工例を見ました」とか「どれもすごい素敵なお家ですね」「ぜひ検討していきたいです」というお声が来ていて。嬉しいなと感じています。

石川:見せること、しっかり伝えることによって、「こういうお家を建てたいんですけど」とか「こういう雰囲気にしたいんですけど」という想いを持ったお客様が増えたんじゃないかと、購買の層が変わってきたなと感じています。

沖田:社内のメンバーも明るくなった気がします。ブランディングとは関係ないかもしれませんが。

石川:でも会社をよくしていこうという意識ができたんだと思います。リボンというブランドができて、ブランドを育てていくためには会社を愛していかないといけないというか。社員にも喜んでもらいたい。そういう意識で臨まないと、これからお客様が増えたときに、ブランドとして発信していることと自分たちの仕事の姿勢がズレていてはいけないと考えるようになったんだと思います。
そんな想いで取り組んでいくと、自分も喜びを感じますし、また相手にも喜んでもらいたいと思えるようになるでしょう。何より相手の幸せを考えられるような人であるべきだと思いますしね。私たちはそういうものを扱っていますから。まぁまだまだですけど。
最終的にはお客様に感動してもらえるような家づくりをして、引き渡し後もいい関係性を続けていけるような取り組みをしていきたいなと考えています。
■2年後3年後どんなエイワハウジングを目指していきますか?
沖田:まだ全員にブランドの考え方とかが浸透していないと思っているので、内部を固めるためにそこをしっかり強化していきたいと思っています。

石川:お客様の声をもっと聞きたいな。それがやっぱり励みになりますしね。今の僕の役割でもありますし。社内の想いの発信も大切ですけど、引き渡ししたお客様も含めて、社外の声、そういった声を社内に反映していきたいですね。それができるような仕組みもこの1年でやっていきたいですし、やれば今のお客様の満足度っていうのも分かるかなと思っています。それが足りない部分を洗い出すきっかけになるでしょうし、またそれができるようになればいい強みになっていくと思っているので。そのために色々と、定期点検とか、会うための接点を整備していく必要がありますね。

そして社内にいるスタッフが、何十年も働き続けられるように、いい会社だなって想えるようにしていきたいですね。そのためには、どんな仕事をするかも大切ですけど、誰と仕事をするのかという視点を大切にしていきたいです。私から発信して進めていくばかりではなく、社員それぞれが発信したことが動き出すような組織になるよう、仕組みをつくっていきたいですね。それが社長の言う永続的な発展につながると思っています。まだまだ長い長い道のりですけど。そんな想いで取り組んでいます。

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