INTERVIEW

No.09

株式会社クレストホームTEIICHI OTAGURO

全員で会社に向き合って意見を出し合えたことは、これまでにない重要な機会でした。

会社概要
株式会社クレストホーム
代表取締役社長 太田黑 貞一
兵庫県神戸市垂水区舞多聞西6丁目1-3
TEL 078-785-9040
兵庫県神戸市・明石市を中心に新築注文住宅・リノベーション・グループホームの建設などを手掛けるクレストホーム様。住まう家族にとって本当の意味での快適とは?を追求し、こだわりのある家づくりが特長です。コミュニティーセンターや保育園の運営なども手掛け、地域との深いつながりの中で地元に貢献する工務店として、約25年事業を続けておられます。
https://www.k-cresthome.co.jp/
代表取締役社長 太田黑さんの経歴

高校の建築科を卒業後、19歳から木造建築に携わる。その後ゼネコンで約600件の住宅の現場・積算を担当。平成14年ゼネコンの上司だった現会長が創業したクレストホームに入社し、平成28年代表取締役社長に就任。性能や工法に対する想いは社内でもひと際熱い。現在も現場に出続け、OB様やスタッフ、地域からも親しまれる社長。

今回は、プロジェクトを担当した広報の砂川さんとともにお話を聞きました。

ユニィディオと出会った当時の御社の状況と弊社を選んだ理由を教えてください。
太田黑:2019年に広報担当がユニィディオさんのブランドセミナーに参加したことが始まりです。当時、客層のミスマッチに大きな課題を感じていました。ポータルサイト経由でお問い合わせをもらったお客様とお会いしても、「ローコスト住宅でいい」という方だったり、近所だからとりあえず話を聞きに来ただけだったり。私たちが来てほしいと思う層とはかけ離れていて、もちろん受注に至らない、というようなことが続いていて。これじゃまずいという危機感だけがどんどん募っていました。

砂川:広報のほうでも、クレストホームという会社を上手くPRできていないことに問題があると感じていて、WEBサイトを変えたい、そのためにはブランディングが必要、という思いから模索する中でユニィディオさんのセミナーに参加したんです。セミナーの内容は「これが私たちのやりたかったことだ!」とまさに、腹落ち。やっぱりきちんと自社の魅力を伝えていかなければ、と確信しました。その後、予算を確保するために1年近くかけて社内を説得し、やっとWEBサイトのリニューアルが決まりました。ちょうど、設立から25年のタイミングで、新しい事務所に移転した節目の時期でもあり、クレストホームとはどういった会社か、そしてこれからどんな会社にしていくのか、を考えるべきタイミングでもありました。

太田黑:数社の候補の中からユニィディオさんに決めたのは、WEBサイトだけではなく、ブランドからみんなでつくっていけるから。これまでは何か変えようとなっても、動いているのは代表だけだったんです。それでは社員にまで浸透せず、結局うまくいかないことが多かった。だからこそ今度は「自分たちでつくっていく」ということが重要だと感じていました。
ブランディングやwebサイトのリニューアルなどを経て、何か御社の中での変化はありましたか?
太田黑:それまでも社員それぞれの中には、家づくりやお客様に対する想いがあったと思います。でも漠然と個々で思っているだけではダメなんだ、ということをワークショップで改めて実感しました。スタッフ全員で会社に向き合って意見を出し合えたことは、これまでにない重要な機会でした。
ブランド構築でクレストホームという会社の在り方が言語化され、ターゲットも明確に見え、はっきりと共通認識が持てたことで、同じゴールを目指す「チーム」に明らかに変わっていきました。

砂川:以前はスタッフそれぞれが主観で「こうしたい」と話すことが多く、ぶつかることもあったんですが、今は「うちのお客様だったら…」とみんな、主語が変わりましたね。迷った時も立ち返れる土台ができた。私も新しいスローガン「ずっとまっすぐ、やさしい家を。」をデスクに貼って仕事をしています(笑)。
営業トークひとつをとっても、これまでは模索の連続で。セールスの軸としての自社の強みが何なのか、いまひとつ自信が持てないから、もうとにかくなりふり構わず他社の真似をしてみたり。でもやっぱり自分たちの家づくりに誇りを持っていないと、お客様にも伝わらないんですよね。その軸が明確になったことは本当に大きかったと感じています。
ブランド構築を経て新しいWEBサイトの公開から約5ヶ月。課題とされていた集客に変化はありましたか?
太田黑:うれしいことに、WEBサイトのリニューアル以降、多くのお問い合わせをいただいています。数もそうですが、質が明らかに変わりましたね。私たちが取り組む「二重通気遮熱工法」についてWEBサイトで理解した上で、共感をして問合せしてくださるんです。まさに私たちが悩んでいたところにしっかりと結果が出てきていて、最近は忙しくなってきました(笑)。

砂川:実は、その兆しは新しいWEBサイトが公開される前からすでに出ていて。ブランド構築を経て、どんな人に向けて発信すればいいかが明確になったから、まずは自社のInstagramの投稿に反映させていったんです。新しいスローガンを紹介したり、投稿の内容や言葉の選び方も、ターゲットがはっきりしたことで迷いがなくなりました。そうすると早速、「Instagramを見て…」という問い合わせがきて。正直驚きましたね。
“SNSやWEB広告、チラシや看板でWEBサイトに呼びこむ”、“WEBサイトで私たちの考えをきちんと伝える”、“価値観に共感してくださった方が問合せをくれる”という集客の流れが徐々に出来てきています。
WEBサイトの更新も、解析に基づいて変えるべきポイントを提示してもらえるので非常に効率的です。忙しいと、つい施工事例の更新が後回しになりがちだったんですが、ちゃんと手を入れれば数字として解析結果に表れてくる。「見てもらえてるんだな」って。問い合わせに至るまでの過程の段階においても、そういった小さな結果が見えることで、やるべきことが分かりますし、やりがいにもつながりますよね。
最後に、これまでを振り返っての感想と、今後の展望をお聞かせください。
砂川:新しいWEBサイトは完成しましたが、もちろんそこはゴールではありません。サイトは入口なので、広報はそこを訪れてもらえるようにクレストホームというブランドを発信し続けていかなければいけませんし、営業や工務は来ていただいたお客様に喜んでもらえるような家づくりを追求し続けなければいけません。そのために必要な役割をそれぞれが担い、家づくりに対する誇りや団結が生まれる。そんな良い循環が出来てきているように感じます。
これはユニィディオさんと一緒に仕事をする中で学んだことでもありますね。プロデューサーからディレクター、デザイナー、プランナーと多くのスタッフさんとご一緒していますが、それぞれの職種での専門性と仕事の質が高く、ひとつのゴールに向かって連携していく。そして、つくって終わりではなく、その後も一緒に育てていく。これは私たちの仕事でも共通することです。プレゼンや撮影の現場を拝見したり、WEB解析の定例会議でも学ぶことが多くあります。

今後は、OB様とのつながりをもっと高めていきたいという想いがあります。これまでも、家の品質や引渡し後の対応から、クレストホームの家に住んでいただいてるお客様には満足感を高く持っていただけているということを実感していました。これからは、そういった充実した暮らしをコンテンツとして発信したり、OB様とのエンゲージメントをより高めていくことで、クレストホームの価値観をこれからのお客様にも、OB様にも伝えていきたいと考えています。

太田黑:以前の集客における課題からは脱却しつつありますが、今の課題感は、反響のあったお客様に確実に選んでもらうということです。また新たなフェーズでの課題にはなりますが、今までと異なるのは、全員で向き合っていけること。営業の問題とせずに、それぞれができることを考え協力し取り組んでいきます。
また、長い視点では、今後SDGsを導入していきたいという展望を持っています。自然素材や健康な家づくりを大切にしている私たちにとっては親和性も高く、取り組むべき目標だと感じていると同時に、環境や社会への貢献が見えることで、お客様にもスタッフにも、もっと広い意味での満足感を得てもらえるのではと考えています。

私たちは決してたくさんのお客様に来ていただける企業を目指してはいません。家づくりや価値観に本当に共感してくださる方に喜んでもらえる会社でありたいという想いは、ブランド構築前も、今も、変わりません。そしてそのためにできることが、まだまだあるということがユニィディオさんとの仕事を経て、よく見えるようになってきました。それらひとつ一つに取り組んでいく上で、これからもユニィディオさんの力に期待をしています!

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