2023.05.02/Tue
企業PRのインフルエンサーはどう選ぶ?3つの選出方法と抑えておくべきポイント&注意点
SNSなどで高い発信力のあるインフルエンサーに企業のPRを依頼する「インフルエンサーマーケティング」は近年、マーケティングに力を入れたい多くの担当者の間で大きな注目を集めています。
インフルエンサーとは、Instagram(インスタグラム)、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)などのWebメディアで、多くのフォロワーを抱え、発信力のある個人やグループのことです。
この記事では、企業のマーケティングのために適任なインフルエンサーを選ぶ方法や、インフルエンサー選出の際に見るべきポイントについて解説しています。
今後ますます重要な広告手法になっていくインフルエンサーマーケティングについて、今から詳しく学んでいきましょう。
インフルエンサーマーケティングとは
はじめに、インフルエンサーマーケティングの概要についておさらいしておきましょう。
インフルエンサーマーケティングとは、SNSで大きな影響力のあるユーザーであるインフルエンサーに企業のPRを依頼するマーケティング方法です。
SNSの急激な成長によって社会の人々の購買行動が変化し、いまや「好きなインフルエンサーがおすすめしている」ことは商品を選ぶ基準のひとつになってきています。
インフルエンサーと企業がタッグを組み、様々なインフルエンサーマーケティングのスタイルが登場しています。
〈インフルエンサーマーケティングの一例〉
- YouTuderと企業がコラボレーションした動画を配信する
- Instagramerに商品を使用した感想を投稿してもらう
- インパクトのある企業PRショートムービーを人気のTikTokアカウントで発信する
インフルエンサーマーケティングは、効果的な広告手段として今後ますますスタンダードになっていくでしょう。
インフルエンサーマーケティングの詳細については、こちらの記事もご覧ください。
★『インフルエンサーマーケティングの実践方法は?利用すべきSNSや手順をご紹介』
適任なインフルエンサーを見つける方法は
続いて、企業のPRに適任なインフルエンサーを見つける方法をご紹介します。
インフルエンサーの選出には、主に3つの方法があります。それぞれのメリットとデメリットを一緒に抑えていきましょう。
SNS上で見つけダイレクトに依頼する
ひとつは、SNSで人気の高いアカウントを探し、自社でDM(ダイレクトメール)などで連絡する手段です。
■メリット
- 中間業者がいないため、報酬コストを抑えることができる
- インフルエンサーと直接話せるため、スピーディなコミュニケーションができる
■デメリット
- 報酬の交渉や、ふさわしい投稿かどうかの見極めなど、施策運営全般を自社で担う必要がある
- 所属事務所などを介す必要のあるインフルエンサーもいるため、選択肢が狭まる可能性がある
■こんな企業におすすめ
- SNSに詳しい人員がいる、既に実績があるなど、社内にノウハウがある
- 少ない予算でインフルエンサーマーケティングに挑戦してみたい
マッチングプラットフォームを利用する
ふたつめは、マッチングプラットフォームを利用する方法です。
数多くのインフルエンサーをタイプやフォロワーデータなどのカテゴリで検索できるプラットフォームサイトやツールが、各社からリリースされています。
■メリット
- 企業にマッチするインフルエンサーを効率的に探せる
- ツールによっては、インフルエンサーとの連絡やPR投稿後の分析ができる
■デメリット
- プラットフォームの登録に利用料や手数料がかかる
- インフルエンサーの選定や連絡管理、効果分析後の対策などは自社で行う必要がある
■こんな企業におすすめ
- 自社にある程度のノウハウと人員の余裕がある
- 効率的にインフルエンサーマーケティングを進めたい
インフルエンサーキャスティング会社を利用する
もうひとつは、キャスティング会社を利用する方法です。
オンライン上で紹介することが目的のプラットフォームに対し、キャスティング会社では専任の担当に仲介に入ってもらうことができます。
■メリット
- インフルエンサーマーケティングのプロに、最適なインフルエンサーの選定からマネジメント、効果分析まで委任できる
■デメリット
- 仲介業者が入るため、施策自体のコストが高くなる
- 第三者が介入する分、企業の意図と発信とのズレが生じやすく、詳細な事前すり合わせが重要になる
■こんな企業におすすめ
- 社内にノウハウがや人員の余裕が少ない
- 費用を投じてもインフルエンサーマーケティングを成功させたい
企業の体制や予算によって、最適な選出方法を検討してみてください。
インフルエンサー選定の際に見るべき4つのポイント
インフルエンサーマーケティングの成功のためには、企業にマッチするインフルエンサー選びが重要です。
SNSの普及に伴い、多くのインフルエンサーがPRを行っていますが、企業の意図した効果を出せていない事例もたくさんあります。
特に、フォロワー数やいいねの数だけで人選することはおすすめしません。
インフルエンサー選出において、着目すべきポイントを4つご紹介します。
企業がPRしたい商品との親和性
インフルエンサーによって、得意としているジャンルや世界観はそれぞれです。
例えば、いくらフォロワー数が多くてもグルメ情報を発信しているインフルエンサーにダイエット商品のPRをしてもらっても意味がありません。
工務店の場合であれば、暮らし情報やインテリアについて発信しているアカウントで、発信の雰囲気と企業の方向性が合致している必要があるでしょう。
マーケティングの目的にマッチする人選が大切です。
フォロワーの属性
属性とは、フォロワーの性別、年齢層、居住地域、興味・関心などのことです。
インフルエンサーを指示しているフォロワーが企業のターゲット層と一致していなければ、マーケティングの効果は望めません。
ただし、フォロワーの属性は、本来インフルエンサー本人しか見ることができないデータです。
プラットフォームやキャスティング会社によっては把握されている場合がありますが、個人情報データの入手が目的ではありません。
投稿・過去のPR
起用するインフルエンサーの投稿の頻度やコンテンツの質は、必ず確認しましょう。
高い頻度で投稿していれば、SNSビジネスに熱心に向き合っていることが想像できます。
また、見る人の心を動かす良質なコンテンツを発信しているインフルエンサーは、PRの訴求性も高くなります。
特に、過去の他企業のPR投稿をチェックしてみてください。
企業に寄り添った丁寧な発信をされていれば、インフルエンサーの仕事への責任感と企業PRに対する姿勢を測ることができます。
フォロワーとの信頼性
インフルエンサーの投稿やコメントを見ると、ただフォロワー数を集めているだけなのか、自身のファンとしっかり交流しているかを感じ取れるでしょう。
フォロワーとの信頼関係を大切にしているインフルエンサーは、良いと感じた商品を友人に教えるようにPRし、フォロワーも素直に投稿内容を信用できます。
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサー自身が心からおすすめする商品を紹介してもらうことが最も効果的です。
このように、インフルエンサーの世界観や人間性が企業のマーケティング目的と合致しているかどうかが、インフルエンサーマーケティングの成功へのカギになります。
インフルエンサー選定で失敗しないための3つの注意点
インフルエンサーマーケティングで失敗しないために覚えておきたい注意点を3つご紹介します。
フォロワー数だけで判断しない
フォロワー数が少ないインフルエンサーでは拡散力が不安になってしまうものの、数字を鵜呑みにすることも危険です。
なぜなら、「フォロワー買い」と呼ばれる、アンフェアな方法でフォロワー数を増やしているユーザーもいるためです。
フォロワー買いは、機械的に作成したアカウントやハッキングして獲得したアカウントを売買してフォロワー数を多く見せる行為で、残念ながら現実に横行しています。
アンフェアな方法ではなくとも、相互フォロー目的のアカウントなど、純粋なファンではないフォロワーを抱えているパターンもあります。
対策として、フォロワーの数だけでなく、投稿の閲覧数やいいねの割合であるエンゲージメント率やフォロワーの増加推移などを確認しましょう。
発信をインフルエンサー任せにしない
インフルエンサーマーケティングでは、発信内容の事前すりあわせが重要です。
なぜなら、インフルエンサーは企業の営業担当ではなく、業界に詳しい知見があるとも限らないためです。
企業の訴求ポイントがしっかり伝わっていないままインフルエンサーに発信内容を任せてしまうと、焦点のずれたアピールになりかねません。
企業の魅力を丁寧に伝え、まずはインフルエンサーに企業のファンになってもらう意識を持ちましょう。
インフルエンサーとの信頼関係を構築する
インフルエンサーマーケティングで最も大切なのは、企業とインフルエンサーとの信頼関係です。
インフルエンサーの世界観やフォロワーへの思いを尊重できなければ、そもそも企業に良い印象を持ってもらえません。
印象の良くない企業の商品を、大切なフォロワーにおすすめしませんよね。
信頼関係を構築するため、以下の点に注意してください。
- インフルエンサーの活動を尊重し、投稿に介入しすぎない
- 企業と商品を心からおすすめしたいと思ってもらう
企業が報酬を払って依頼していたとしても、対等な関係を築きインフルエンサーの活動を尊重することが、マーケティング成功につながります。
最後に
インフルエンサーマーケティングにおいては、企業に適任なインフルエンサー選びが重要です。
なぜなら、インフルエンサーマーケティングは、企業の外部の個人であるインフルエンサーに大きな効果をもたらすマーケティングを任せる施策であるためです。
気をつけるべきポイントをしっかり抑え、施策を進めてください。
適任なインフルエンサーを選出するための心得は、以下の2点に集約されます。
- 数字を鵜呑みのせず、インフルエンサーの人間性を見極めること
- インフルエンサーの活動を尊重し、企業と信頼関係を築くこと
2つの心得を忘れず、これから主流な広告手法のひとつになるであろうインフルエンサーマーケティングを成功させましょう。
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