2023.04.24/Mon
工務店サイト運営の肝は「LPO」にあり|活用効果とSEO・EFOとの違いを解説
「ランディングページ最適化」と訳されるLPO(Landing Page Optimization)は、近年、Webマーケティングにおいて重要視されています。
「聞いたことはあるけれど活用方法がわからない」「工務店で導入する効果があるんだろうか」とお考えなら、ぜひこの記事を読んでみてください。
この記事ではLPOの概要や目的、工務店サイトで活用する効果について解説しています。混同されやすいSEO、EFOとの違いについてもわかりやすくまとめました。
中小の工務店で今後注力すべきLPOの基本を、しっかり抑えてください。
LPOとは
ランディングページ(LP)とは
検索や広告バナーをクリックしてたどり着くページを、ランディングページ(LP)と呼びます。
LPOとは、工務店サイト運営の主たる目的である「資料請求」や「来場予約」に導くことに主眼を置いた1枚のLPを制作することです。
「資料請求」や「来場予約」など、顧客に促したい最終アクションのことをコンバージョン(CV)と呼ぶことも覚えておきましょう。
LPという用語は、サイトのトップ画面という意味で広義に使われますが、LPOにおいては「サイトに流入した閲覧者をコンバージョンに導くため特別に制作されたページ」という意味で利用されます。
例えば、工務店サイトのトップには「企業紹介」「施工例」などの会社を紹介する項目が並ぶことが一般的ですが、LPOでは、工務店の訴求ポイントや来場予約のメリットなどを視覚的に分かりやすくまとめ、1枚のLPで完結させます。
「ランディングページ最適化」と訳される通り、ランディングページをコンバージョンに導くために最適化することが、LPOです。
LPOの目的と施策
LPOの目的は、サイトの閲覧者を途中で離脱させず、「資料請求」や「来場予約」といったコンバージョンまで導くことです。
具体的な方法としては「A/Bテスト」という方法が広く用いられています。
例えば、2種類のLPを用意し、広告をクリックしたユーザーにランダムにどちらかが表示されるよう設定します。
2種類のLPのうちコンバージョンを多く集めたページが、より効果的にユーザーの心を掴んだことになります。
さらに、どの部分がユーザーの共感を集められたのか分析を繰り返すことで、最も効果的なチャンピオンページを導き出します。
LPOは、サイトへの流入者を高い確率でCVに導き、広告や運営サイト自体の効果をアップさせるマーケティング手法です。
LPOの注意点は
LPOは、施策を実行してすぐに効果を発揮するものではありません。成果を上げるには、ユーザー目線でコンバージョンに至りやすいページを模索していく必要があります。
LPOの模索では、以下のようなトライアルが行われます。
・解析ツールで検証する
・検索ワードから顧客のニーズを探る
・ユーザーの仮説を立ててパーソナライズされたページを作る
このように、何度もテストを繰り返し、PDCAを回していくことが、LPOのステップです。
工務店サイトでLPOが重要な理由
LPOは、中小工務店のサイト運営において、特に重要視するべきマーケティング方法です。
なぜなら、顧客の居住エリアの限定される中小工務店においては、1回の広告表示効果の意味が非常に大きいためです。
仮に、1つのバナー広告の問い合わせ発生率が1%であれば、問い合わせを1件獲得するのに100人の閲覧者を集める必要があります。LPOを強化して問い合わせ発生率が2%に引き上げられれば、閲覧者50人に対して1人ずつ問い合わせを獲得できます。
プロモーション予算の限られる中小ビルダーでは、広告予算の削減策としても有効とわかるでしょう。
中小工務店の場合、施工対象エリアで「家を建てたい」と考えている世帯の絶対数は限られています。少ない閲覧者数でCVを増やすLPOは、積極的に工務店のマーケティングに活かしていきたい施策です。
合わせて知っておきたいSEOとEFO
続いて、LPOと混同されやすい「SEO」「FEO」についても解説します。
SEOは「Search Engine Optimization」検索エンジン最適化、EFOは「Entry Form Optimization」入力フォーム最適化の略称です。
SEOとは
GoogleやYahoo!などの検索エンジンであるキーワードを検索した時に、結果一覧の上位に表示させるための施策を、SEOと呼びます。
工務店の場合なら「〇〇県 注文住宅」「おしゃれ 新築」などのキーワードに対策している企業が多いでしょう。検索するユーザーが、どんな情報を求めているかを推測し有益なコンテンツを発信することで、検索結果の上位表示を狙います。
SEOは閲覧者数を伸ばすための対策、LPOは閲覧者がサイトを訪れた後の行動を後押しする対策と考えましょう。
EFOとは
EFOは、LPOの中の重要施策のひとつです。
申し込みフォームなどで分かりやすく情報を入力してもらうシステム作りのことを、EFOと呼びます。コンバージョンボタンに進んだユーザーが、途中で入力を諦めて離脱してしまう状況を防ぐのが目的です。
例えば、入力項目が多く時間がかかってしまったり、入力途中でエラーになったりして、面倒に感じた経験はありませんか。
ユーザーの使いやすさに配慮し、
・完了までのステップを明示する
・入力漏れに分かりやすいポップアップを表示させる
などで、入力完了に導く対策がEFOです。
LPの最適化を図るLPOのなかで、特に入力フォームの最適化を図るのがEFOと覚えてください。
工務店サイトでのLPOの効果とは
「時間をかけてLPO対策しても、本当に売上につながるだろうか」と思われた方もいるかもしれません。
LPOがもたらす工務店経営への効果についてお伝えします。
広告の費用対効果がわかる
LPOの最も大きなメリットは、広告の費用対効果が分かりやすいことです。
従来の折り込みチラシや路上看板などのアナログ施策では推測するしかなかった効果を、web施策では数値で可視化できます。
例えば、
・ページの第一印象(ファーストビュー)
・ページ全体の配色
・CVボタンの位置設置
・CVボタンの大きさ
・キャッチコピー
など、様々な項目を調整しながら、ユーザーの共感を得られるページを探ることが可能です。
そうして、効果的なLPが制作できると、バナー広告やリスティング広告から流入したサイト閲覧者を、企業の顧客につなげられます。
顧客が求めていることがわかる
効果的なLPがわかれば、顧客が工務店にどんなことを求めているかも明瞭化できます。
LPを見た人にたくさん来場してもらえたなら、工務店の指針が顧客の共感を得られていると捉えられます。
反対に、サイトを訪れた閲覧者の多くがページを見て離れてしまったら、発信しているコンテンツは顧客が求めているものではない可能性があります。
・企業理念が心を掴んでいるか
・施工例の写真が魅力的か
・キャンペーンの内容は適切か
といった、Web施策だけではなく、工務店の経営方針自体の効果を測る材料にもなります。
競争の激化する住宅業界において、せっかくサイト運営をするのであれば、LPO対策を活用して顧客のニーズを探っていきましょう。
最後に
LPOとは、検索や広告から流入したサイト閲覧者を「問い合わせ」「来場予約」などのコンバージョンに導くために、サイトの内容を検証していく施策です。
企業のプロモーションを考えている経営者やご担当者にとっては、これまで重要と言われてきたSEOと目的が異なり、戸惑われるケースがあるかもしれません。
閲覧者を増やすこと目的であったSEOに対し、サイト運営の目的にフォーカスした施策がLPOです。
LPOは、営業エリアを絞って経営する中小工務店において、1回のサイト表示で企業の顧客に至る可能性を高められる、効果的な施策です。
しっかりと内容を理解し、効率的なサイト運営に活かしましょう。
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