2022.10.03/Mon

【中小の工務店向け】工務店の集客方法をコンパクトに解説!

人口および新設住宅着工戸数の減少を背景として、顧客獲得競争は年々激化しています。限られた顧客を巡って各社がしのぎを削っているのが現状です。

中小の工務店の中には「広告を出しているが、受注につながらない」「マーケティングの知識に乏しく何から手をつけていいのかわからない」といった悩みを抱えているケースも少なくありません。

この記事では、中小の工務店の方に向けて効果を最大化する集客方法を解説します。読んでいただければ、どんな集客の施策があり、何から優先的に着手するべきか明確化するはずです。

1. 工務店の集客とは?

工務店の集客は「認知」「行動」「決定」という3つのフェーズで考えることが大切です。効率的に集客を行うためには各フェーズの特徴を理解して、最適な施策を打ち出すことがポイントです。
まず「認知」とは、自社のことを顧客に知ってもらう段階です。例えば、店頭での購買では知らないメーカーの製品よりも知っているメーカーの製品を選んでしまう消費者の心理は理解できるところかと思います。

まずは社名や商品を認知してもらい、家づくりを検討する前段階から「聞いたことがある」という印象を形成します。

次に「行動」とは、顧客が自発的にアクションを起こして、問い合わせや資料請求を行ったり、モデルハウスや完成見学会に来場する段階です。ここでは顧客が自分の意思で行動している点が重要です。当然、単なる社名の認知では足らず、具体的に背中を押すような、集客につながる訴求がポイントになります。

最後に「決定」とは、実際に契約先を自社に決めてもらう段階です。住宅購入は生涯最大の買い物であり、誰しも慎重になります。金額や性能など価値基準は人によって様々ですが、最終段階でポイントとなるのは営業担当の人柄であることも多いです。顧客も全て経済合理性で決めているわけではありません。このように客観的な条件以外の要も最終的に影響する可能性もあり、接客や接遇を含めた担当者の姿勢も大切です。

2. 社名の認知をげるための施策とは?

社名の認知を拡げるための媒体でまず思い浮かぶのはTVCMかと思います。視聴者の数も多く、認知の拡大という点では圧倒的でしょう。ただし、コストという点では高額になってしまいますし、制作プロセスも複雑で時間がかかります。このため、TVCMを効果的に活用できる事業者は、非常に限られた数となるでしょう。

この点、以下で紹介する手法は、中小の工務店でも手軽に利用できる内容です。これらを有効に活用して社名や商品の認知拡大に活かしてください。

 

①ディスプレイ広告

社名の認知度向上のための施策として、まず思い浮かぶのがディスプレイ広告でしょう。ディスプレイ広告の特徴は、潜在層、顕在層など幅広い層に向けて、将来的に顧客となりうる層を対象とできる点です。

また、Google広告でディスプレイ広告を用いると、オーディエンスを細かく設定できます。年齢や性別、収入、居住地域等の基本情報はもちろん、オーディエンスを特定のサイトの訪問者に絞ったり、特定のキーワードで検索したユーザーだけに絞ることもできます。細かいオーディエンスの設定が可能な分、自社に最適な広告ターゲットを絞り込めます。

そして、ディスプレイ広告は運用型広告ですので、例えば何件の問い合わせ獲得を目指すのかなど、具体的に目標設定して施策を行います。こうすることで、PDCAを回して集客効果を高めることができるのです。

 

(注記)広告ターゲットの設定にあたっては、cookieを参照して年齢や性別といったユーザー属性や、サイトの訪問・検索キーワードの履歴を既定しております。ユーザーによってはcookieを拒否することもでき、その場合は広告ターゲットのボリュームが減少する可能性もあり、広告利用に際しては注意を要します。

 

②リスティング広告

リスティング広告とは、検索クエリに対して広告文を表示する宣伝方法で、検索されそうなキーワードをあらかじめ設定しておきます。また、この広告は、自ら検索して探し始めている顕在層に適しています。

リスティング広告で強調されるのは、キーワードの選定ですが、中小の工務店向けには配信地域もポイントとなります。Google広告では1キロ単位で配信エリアを設定できるので、自社を中心としたエリア限定で配信できます。例えば、自社から半径5キロといった設定をするなど、絞った配信が可能です。

 

③自社の公式サイトのSEO対策

SEO対策とは、GoogleやYahoo!からの検索流入の獲得を目指して、検索で上位表示されるための施策を行うことです。

ここでのポイントはキーワードの選定です。例えば、「工務店」「注文住宅」「新築」などの建築系ビッグワードと地名との組み合わせは有効で、これらのキーワードを軸としたコンテンツを制作すればGoogleやYahoo!で上位表示を獲得できる可能性も高まります。

検索による流入ユーザーは購買意欲が高く、しかも自然検索は費用もかかりません。このため、自社サイトにSEO施策を施すことで効率的な集客を目指せます。

 

④SNS

SNSは自社のアカウントを作成して無料で情報発信でき、しかもユーザーと直接やり取りが可能であることも特徴です。このようなメリットがある反面、フォロワー数が少ないと情報発信してもユーザーに届かない可能性が高く、アカウントを成長させるのに地道な努力を要します。企業アカウントを作るのであれば、FacebookやInstagram、YouTubeが代表的なところです。いずれの媒体を利用する場合もポイントとなるのは、コンテンツの充実度と更新頻度です。たしかに、内容のある投稿を毎日続けるのは思いのほか負担かもしれません。しかし、企業アカウントの場合は、担当者を複数設定することができるため、更新頻度を上げるための体制づくりが可能です。この点で、個人アカウントよりも成長する可能性が高く、SNS運用が成功する見込みも高くなります。

 

⑤チラシ

チラシはエリア限定で実施できる点にメリットがあります。中小の工務店の場合、営業エリアが限定されていることが多く、該当エリアに重点的に配布することで効率的に施策を実施できます。

チラシは新聞折込みとポスティングの2つのパターンがありますが、新聞の購読率が下降傾向にあることを考えると新聞折込みの活用も減少していくでしょう。この点、ポスティングであれば対象を細かくセグメントでき、自社に最適な配布を実現できます。中小の工務店であるからこそ、ポスティングを有効に活用できる所以です。

 

3. 顧客の行動を促すための施策とは?

①リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、自社のサイトを一度訪問したユーザーに絞って、自社の広告を表示する施策です。過去にホームページを訪れているユーザーは、自社への認知や関心も高く、もう一度広告を表示すれば実際の行動につながりやすいです。

特にGoogle広告を用いれば設定も容易ですし、費用も必要最低限に抑えられます。月に1~3万円程度でリターゲティング広告を行っている事例も少なくないです。広告の効果が高く、予算も柔軟に設定できるという点で中小の工務店向けの手法といえます。

 

②常設イベントの開催

常設イベントとして無料の相談会や見学会を設定することは、顧客の行動を促し、実際に接点を持つという点で有効な手法です。常設で開催すればいつでも出かけられるという印象を与えます。顧客にとっては来場のハードルが下がるでしょう。

 

③週末イベントの開催

週末イベントの開催は、行動喚起のために有効な手法です。ファミリーで出かけられるイベントとして開催すれば、顧客の行動につなげやすいでしょう。そして、週末イベントの開催はディスプレイ広告と相性が良く、イベントの企画を反映したバナーを作成すればディスプレイ広告を通じて効果的に集客できます。

 

④サイトの運用・改善

自社サイトの運用と改善も是非取り組みたい施策です。ありがちなパターンとして、自社サイトを作ったものの、制作しただけで満足してしまっているケースがあります。

たしかに、サイトを公開した直後は新着サイトということで一定のアクセスをとれるかもしれません。しかし、それはサイト公開後、数か月から半年程度のことです。

その後はコンテンツを定期的にアップして、ユーザーの関心を引くような運用を行わなければなりません。そして、アクセス結果に基づいたサイト改善も必須です。解析ツールを使って週ごとに改善施策を実施します。

4. 顧客に購買の決定を促すための集客施策とは?

①現場での営業活動

最終的な成約という段階では、営業マンの実力もかなり影響します。住宅購入は、相談から完成までが長丁場です。営業担当と顧客との良好な関係性は、成約を決めて、最終的な家づくりを成功させるために不可欠の条件といえます。顧客の中には「営業担当の人柄で決めた」「誠意を感じた」という感想を持つ人が少なくないです。最後の一押しは営業の質に依存します。営業担当は態度やマナーに注意し、企業サイドも研修や教育に力を入れるべきでしょう。

 

②営業の仕組化

営業の仕組化は重要な施策です。営業の仕組化が不十分であると「営業は気合と根性だ」という精神論に流れてしまいがちですし、営業が個々の営業マンの能力に依存するようになってしまいます。

そこで、求められるのが営業の仕組化です。具体的には、マニュアルを整備し、効果的なターゲットを予め特定します。効率的な営業活動を、誰でも行えるような仕組みを整備するのです。こうすれば、営業も個人の能力に依存せず行えます。人数が増えてきた組織こそ、仕組化を行い、属人性を排除していくべきです。

 

③パンフレットや営業ツールの整備

営業を成功させるためには、パンフレットや営業ツールの整備も重要です。パンフレットは営業マンを側面から支援しますし、営業ツールを用いれば顧客情報を整理しつつ効率的な営業活動を行えます。

 

5. 中小の工務店が特に力を入れるべき集客施策はどれか?

中小の工務店が力をいれるべきはWebでの集客施策です。理由は、Webによる情報収集、比較検討が当たり前の世の中となっており、これがコロナによって加速しているためです

従来の住宅営業というと、例えば訪問営業や電話営業、チラシが代表的でした。これらの手法は現在も一定の有効性はありますが、過去と比べると効果が大幅に低下している印象です。なぜなら、現在はインターネットやSNSを通じてすぐに必要な情報を検索できる時代になっており、業者が情報をもたらしてくれる価値が低くなっているからです。

現在、ユーザーが購買に至るまでの流れとして、ユーザー自身が必要な情報をWeb上で検索し、その中でニーズに合致した工務店が選ばれるという傾向になっています。

そうだとすれば、中小の工務店に求められるのは、自社の強み・個性を見つけ、Web広告やホームページで情報発信することです。ユーザーのニーズを事前に把握し、これに適合する情報を発信することが効率的な集客につながります。規模が小さいからこそ、Webを活用すれば短期間で宣伝効果を飛躍的に増大させることも可能です。

 

6. 最後に

「Web広告を活用したいが、詳しい人材がいない」「マーケティングの知識がない」など中小の工務店にとって集客に関する悩みは尽きないところかもしれません。

しかし、集客方法には決まったパターンがあり、効率的な施策が存在します。この記事では集客方法について基礎から説明し、施策も具体的に提示しています。まずは上記の内容を把握して、効率的な集客への第一歩としていきましょう。

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