2021.02.01/Mon

ポジショニングを考える

切り口はユーザー目線で

 

マーケティングを学んだことがある方にはお馴染みのポジショニング。自社と競合との立ち位置の違いを明確にするもので、成熟しきった現代の市場では独自の立ち位置を形成することは困難になっています。

 

ポジショニングを切る際にはなかなか生みの苦しみを味わうものですが、だからといって独りよがりな軸を切っては事業がうまくいきません。例えば缶コーヒー。ポジショニングの大渋滞といっていいほどの成熟市場内において、手っ取り早く独自のポジションを形成しようとするのであれば高級路線といったアプローチもありえます。ところが缶コーヒーに高級路線を求める方はいるでしょうか?深く市場分析を進めれば、ひょっとすると可能性はあるかもしれませんが、なかなか難しいのではないでしょうか。実際に過去には220円の缶コーヒーをリリースしてうまくいかなかったケースがありました。

 

ポジショニングの切り口はあくまでユーザー目線で見つけることが基本になります。

 

市場、競合をどう捉えるか

 

ユーザーがその商品を購入する際に判断している価値観などでポジショニングを切っていくのですが、ざっと考えつく言葉で軸を切ってもほとんどの場合、同じゾーンに競合が存在します。またあまりにもマニアックな言葉で軸を切ると、独自のポジションが見つかったとしても、そこに存在している市場は非常に小さなものなんてことにもなります。

 

いつまでも魅力的なポジショニングを探そうとすると、なかなか見つからず大切な時間だけがなくなっていきます。自社の独自のポジションを形成していくのか、もしくは競合とがっぷり四つで戦っていくのか。大きな未開の市場を見つけにいくのか、今は小さくても将来性にかけてみるか。ポジショニングだけで考えるのではなく、その後の戦略ストーリーも念頭に入れて、市場、競合をどのように捉えるのかといった思考のツールとして活用するのがいいのではないでしょうか。

これからは新たな価値提供で

 

成熟した市場ではユーザー側もどのように商品を選んでいいのかがわからなくなります。そのため昨今では消費者すら気づいていない、新しい価値基準を提供していることもあります。一例をあげると、二郎系ラーメンもそうした類。日本国内において数万店とあるラーメン市場において、ビジュアルインパクトが強い、二郎系という新たな境地をつくりあげました。Appleなんかも同様です。それまで機能性とか操作性といった左脳寄りで判断されていた市場内に、デザイン、センスといった右脳寄りの価値を浸透させました。

 

コンセプトにつながるポジショニング

 

工務店、住宅・不動産企業において、コンセプトをつくるといった場面は多くあります。事業コンセプト、商品コンセプトなど。コンセプトをつくる際にはポジショニングを切ってみることをおすすめします。ポジショニングで切った軸そのものがユーザーに対しての提供価値となり、それがそのままコンセプトになりうるからです。コンセプトをつくると言うと空をつかみにいくような感じですが、ポジショニングを切ってからといった手順を踏めば、もう少し具体的に思考を進められるのではないでしょうか。

 

 

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