2020.10.05/Mon

「デジタル体験」こそブランディング

デジタル時代の顧客体験

ブランドはお客様の心の中に出来上がります。企業とお客様との接点で生まれる顧客体験の積み重ねが、お客様の心の中にブランドイメージとして形成されます。この顧客体験の作り方が、コロナ禍をきっかけに、いま大きく変わろうとしています。以前からデジタルシフトやデジタルトランスフォーメーションなどの必要性は問われていましたが、工務店、住宅・不動産業界においてもそれが一気に加速したと言えます。そのひとつがマーケティング領域です。お客様と出会い、情報を提供し、興味を喚起し、共感を作り出す。そのほとんどがWEB上で行われるようになりました。今まではモデルハウスやショールーム、営業スタッフによって作られてきた顧客体験の多くがオンラインに移行したと言えます。これまでチラシをポスティングしたり、DMを送ったり、インターネット広告に出稿したり、様々な手段で集客を行ってきたと思いますが、今後これらの手法の多くはオンラインに集約され、カスタマージャーニーを設計する時代になりました。

全体最適とボトルネック

マーケティングのデジタルシフトにおいて、もっとも大切なのは「全体最適」を図るということです。インターネット業界は専業化が進み、SEMが得意な会社や、SEOの専門会社、コンテンツマーケティングや、マーケティングオートメーションなど、それぞれの専門家が得意な領域で事業を前に進める商品を開発してきました。そのため、取り組むべき事項が多く、どのような組み合わせが自社にとって最適なのか、その判断を難しくしています。それぞれの商品は、効果が上がりそうなものばかり。ただ、何から手を打つべきなのか。答えは、全体最適を意識して、ボトルネックを解消することと言えます。それぞれの商品を単品導入して、それぞれの効果を計るのではなく、全体最適のために「契約」から逆算して、「面談件数」、「資料請求件数」、「サイトマッチ率」、「サイト流入数」の目標を定め、どこにボトルネックがあるのかを見極める必要があります。

量と率の管理

効果を高めるために、見るべきポイントは「量」と「率」の2つだけです。当たり前の話ですが、誰もが欲しくなる商品を開発したとしても、お店にお客様が来てもらえなければ商品は売れません。まずはホームページというお店へたくさんの方に来店頂けるように「量」の管理が必要となります。次に、お店に来ていただいたら、商品をお買い上げいただきたい。住宅の場合で言えば「資料請求」や「来場予約」になります。このコンバージョンの「率」を高めることが2つ目の管理となります。ホームページへの流入という「量」と、資料請求や来場予約の「率」を高めるために数値を確認し、勘や経験だけに頼らない客観的な意思決定を行うことが大切です。

運用しながら考える

結果を出すためには、まずは実施すること。そして数値を見ながら改善していくこと。このサイクルを確実に回していく必要があります。「ホームページに流入を促すだけ」「アクセス解析の数字を見るだけ」「コンテンツを追加するだけ」では効果は高まりません。現状把握と課題の発見、対策の検討と改善のための次の手を実行します。このすべてを仕組み化し、運用をしていきます。そのうえで、最も契約に貢献した流入経路はどれか、最もコストが抑えられた広告はどれかを確認し、ホームページへの流入という「入口」から、契約という「出口」までのすべてを数値で測り、オンラインでの顧客体験をデジタル管理していくことが、マーケティングのデジタルシフトの第一歩だと言えるでしょう。

いかがでしたか。定義があいまいな「ブランド」への疑問が1つ解消されたのではないでしょうか。本記事が貴社のブランディングへのヒントになれば幸いです。

 

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