2020.05.12/Tue

社員に活力と明確な方向性を与える『インナーブランディング』

■ブランディングのカギを握るのは社員

ブランディングは、工務店、住宅・不動産企業の想われたい姿を「言葉」で示し「ビジュアル」で表し、それを浸透させる「プロモーション」を行います。

想われたい姿を伝え浸透させていくわけですから、会社案内を作ることも、ホームページをリニューアルすることも「プロモーション」を進めるためには有効です。
ですが、ここで最も大きなカギを握るのは「社員」の存在です。

 

社員が自社を語るときの言葉に統一感があるか。
社員のふるまいは企業の想われたい姿にふさわしいか。
そして社員のあらゆる活動に一貫性があるか。

 

これらの視点から、社員の意識を統一していく「インナーブランディング」についてご説明していきます。

■想われたい姿を社内に伝える

工務店、住宅・不動産企業に対する想いを集め、想われたい姿を定義し、ブランドステートメントやスローガンとして表現し、ロゴやビジュアルに反映させカタチになったら、それを具現化させる必要があります。つまり企業が行うさまざまな活動(社員の行動・商品やサービス・発信する情報)を想われたい姿に沿って、変えていく必要があります。

 

それにはまず、社内に向けて想われたい姿をしっかり伝え、社員に自覚してもらう必要があります。それがあってこそ日々の行動に反映できるからです。
一方で社外に対しても想われたい姿を伝えていきます。それにより顧客や社会は企業の想いや姿勢に共感し、期待してくれるようになります。
そして、顧客の期待通りに企業が活動してくれると、そこに信頼が生まれ、さらにそれが愛着につながっていくのです。
一方的に社外に向けて情報を発信するだけで、実際の企業の活動がそれに伴わず、期待以下だったとしたら、信頼を失い、顧客も離れてしまうことになり得ます。

 

つまり何よりもまず、社内にしっかり想われたい姿を伝えることが重要なのです。

■インナーブランディングとは

インナーブランディングとは、自社の社員に向けて行うブランディング活動のことです。企業理念やビジョン・バリューなど企業の根幹にある思想を理解し、行動に移せるようになることで、工務店、住宅・不動産企業のブランド価値を高める効果があります。

 

インナーブランディングを行うことで、社員は自社の理念やビジョンに合わせた行動を自然にとれるようになり、予測の難しい突発的な事態が発生した場合でも、マニュアル一辺倒の対応ではなく、ブランドイメージに応じた対応ができるようになります。

■インナーブランディングのメリット

具体的にどのような効果を得られるのか?主なメリットを挙げていきます。

 

・社員の一体感が高まる。会社に対するロイヤルティが高まり定着率が上がる。
・顧客や取引先に対して、自分たちの会社の魅力をはっきり言えるようになる。
・社員が行動するときや判断するときの指針ができる。
・会社が目指す姿をつねに意識するようになる。

 

以上のように、企業や事業の価値を社内に浸透させることで、社員の愛着心や思い入れが高まり、顧客や取引先に対するブランド価値を高めることにつながります。

 

裏を返せば、インナーブランディングを疎かにしてしまうと、企業として定めた提供価値と、社員が発する行動や言動の間にズレが生じてしまい、ブランドの浸透がうまくいかなくなってしまいます。

■インナーブランディングの構築方法

インナーブランディングの構築に必要な要素は、企業理念・ミッション・ビジョン・バリューの4つになります。それらを言語化していくために、まずは経営者からのヒアリングを行います。

 

ヒアリングから企業理念・ミッション・ビジョンを策定し、日常業務で意識できるバリューに落とし込んでいきます。日々の行動に直結するバリューを定める時は、ブランディングの旗振り役になってくれるような人材をさまざまな部門から選出し、ワークショップなどを行い、社員と共通認識を持ちながら組み上げる必要があります。社員が「行動に移せる」レベルで具体的なものにしていく視点が重要です。

■インナーブランディングの施策例

インナーブランディングの施策には、いろいろな方法があります。どんなパターンがあるか見てみましょう。

あらゆる従業員が企業のブランド(=提供価値)について理解し、それに対して好意的な情報を積極的に発信できるようになれば、集客や販促活動といった自社のマーケティングにも大きくプラスに働きます。

 

まずは社内でのブランド浸透の状況を見直し、インナーブランディングに取り組んでみてはいかがでしょうか?

本記事が貴社のブランディングへのヒントになれば幸いです。

 

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