2023.05.25/Thu
新しいSNSマーケティングの定番になる!?【社員インフルエンサー】のメリットと注意点とは
「社員インフルエンサー」という言葉をご存知でしょうか。
企業に所属する社員がSNS上で企業PRを行う、新しいインフルエンサーマーケティングの手法として、様々な業種の企業で活用が広がっています。
企業認知度の向上にダイレクトにつながるメリットが多い一方で、一般社員がメディアに大きく露出するために注意しなければならないポイントもあります。
この記事では、新しいSNSマーケティングの方法である「社員インフルエンサー」について、そのメリットと注意点をご紹介しています。
中小企業でも取り入れやすい社員インフルエンサーについて、学びを深め、早速挑戦していきましょう!
社員インフルエンサーとは
社員インフルエンサーとは、企業に所属しながら、SNS上でのサービスや商品のPRを担う社員のことです。
InstagramやTikTokなどのSNSメディアにおいて、社員インフルエンサーが自社のサービスや商品を紹介するアカウントは、ユーザーの共感や信頼を得やすく、企業の認知度を拡大させる広告手法として注目されています。
社員インフルエンサーの成功事例には、下記のようなパターンがあります。
・アパレルメーカーの社員がInstagram上で自社ブランドの衣服やアクセサリーを身に付けて発信し購買につなげるケース
・警備会社の役員が、TikTok上で楽しい動画を投稿し、企業認知度を高めるケース
このように、販売業種で自社の扱う商品自体をPRするケースもあれば、Web上で販売活動を行わない業種でもSNS上の活動がきっかけとなり企業自体の知名度が上がるケースもあります。
業種や事業規模を問わず、有効な広告手段になる可能性があることがわかるでしょう。
インフルエンサーマーケティングとの違い
SNSで大きな影響力を持つインフルエンサーとサービスや商品をPRしたい企業とがコラボして広告を行う「インフルエンサーマーケティング」は、ここ数年、効果的なマーケティング手法として活用が広がっています。
人々の意識が変化し、SNS上の情報が購買を後押しするきっかけになっていることが理由です。
インフルエンサーマーケティングのメリットには、以下のような効果が挙げられます。
・施策の選択肢が多い
・広告を届けたいユーザーのターゲティングがしやすい
・消費者目線での商品やサービスのイメージを伝えられる
しかし、その一方で、企業への理解度が低いインフルエンサーに依頼してしまうと、商品やサービスの良さがユーザーに伝わりづらいというデメリットがあります。
その点、社員インフルエンサーの場合は、自社について理解のある社員が告知を行うため、商品やサービスの魅力を的確に伝えることができます。
社員インフルエンサーは、インフルエンサーマーケティングのメリットを叶えながら、デメリットをカバーできる、新しいSNSマーケティング手法なのです。
社員インフルエンサーのメリット3選
社員インフルエンサーの起用は、企業に多くのメリットをもたらします。
中でも、効果の大きな3つのメリットをご紹介します。
広告費のコストパフォーマンスを上げられる
社員インフルエンサーは、広告費に多くのコストを費やさずにPRを行うことができることが利点です。
社外のインフルエンサーにPRを依頼する場合、インフルエンサーへの報酬はもちろん、選定や打ち合わせに要する時間なども含め、相当の費用が必要です。
また、企業のSNSアカウントを伸ばすために広告を行う場合にも、デザインや広告枠獲得などの費用がかかります。
社員インフルエンサーの場合は、SNS上のアカウントを作成して始められるため、特別な初期費用がかかりません。
その上、社員インフルエンサーのアカウントでフォロワー数が伸びていけば、1つの投稿で何万人単位のユーザーに見てもらえる可能性があります。
社員インフルエンサー施策は、少ない投資で多くのインプレッション数(閲覧数)を得られる広告方法として注目されています。
企業の知名度向上につながる
社員インフルエンサーは、その個人や投稿自体へのユーザーへの興味から、企業の認知度向上につなげられることが特徴です。
その業種やサービスに興味がない人のフォローも獲得できるため、SNSマーケティングでも有利になります。
先ほど例に挙げた警備会社のtiktokでは、本業とは関連のない明るい投稿が人気になり、企業名が爆発的に世に知られることになりました。
インフルエンサーが紹介するサービスには興味を持たれなくても、企業自体に興味や親近感を持ってもらい、ファンを獲得できるチャンスになり得るのです。
信頼性の高い情報を発信できる
企業に所属する社員ならではの視点で発信できる社員インフルエンサーアカウントでは、ユーザーに情報を信頼してもらいやすい傾向があります。
なぜなら、SNSでは、あからさまな広告は敬遠されてしまう傾向があるためです。
ユーザーは、良い点ばかりを強調した明らかな広告よりも、誰かの体験を元にしたリアルな情報を求めています。
その点において、社員インフルエンサーによる投稿は、個人ユーザーの発信として受け取られやすく、情報を信頼を得やすいことがメリットです。
商品を購入する際に「バイヤーおすすめ!」「店員が選ぶベストヒット商品」などのポップを見て、本当に良いものかもしれないと手を伸ばしてしまった経験はありませんか。
企業と個人の中間である社員が発信することで、ユーザーの信頼を獲得しやすくなる広告手法です。
社員のモチベーションアップにつながる
社員インフルエンサーの起用は、インフルエンサー本人にとっても、他の社員にとっても、モチベーションの向上につながります。
インフルエンサー本人にとって、自分自身がマーケターとして行動することは、ダイレクトに市場の反応を感じられる機会です。
また、他の社員にとっても、一社員が企業のマーケティングを動かせるのだと、身近なSNSを通じて感じ取ることができます。
社員の新たなスキルを引き出し、企業内の良い循環をもたらす可能性があるのが、社員インフルエンサー施策の魅力です。
社員インフルエンサーの注意点4選
様々なメリットがある一方、一歩間違うと、社会の信頼を損ないかねないのがSNSの恐ろしいところです。
社員インフルエンサーを導入するまえに、抑えておきたい注意点をご紹介します。
長期的な視野を持つ
社員インフルエンサーを導入する場合、即効的な効果を期待することはおすすめしません。
広告としての効果が表われるには、最低でも半年以上かかると心得ておきましょう。
なぜなら、既にフォロワーを抱えるインフルエンサーに依頼するのではなく、一からアカウントを育てる必要があるためです。
社員インフルエンサーの運用は下記のようなステップを踏みます。
1.社員の中から社員インフルエンサーを選出する
2.評価方法や手当などを決める
3.アカウント運営の知識やルールを構築する
4.社員インフルエンサーの公式アカウントを開始する
5.フォロワー数やインプレッション数を伸ばす投稿を続ける
このように、企業全体でSNSへの意識改革をしなければ、社員インフルエンサー施策を成功させることはできません。
短期的な効果を期待せず、長期的なプロジェクトとして向き合うことが重要です。
炎上リスクに備える
SNSには、少しの言葉の誤りから、大きな炎上に発展するリスクがあります。
一度炎上すると、施策効果がゼロになるだけでなく、企業自体のイメージを急降下させてしまいます。
発信する側は問題ないと考えた表現でも、受け取る側が不快に感じてしまう可能性があります。
・個人の判断に委ねず、複数人で投稿をチェックする
・教育や研修の機会を設ける
・運用マニュアルを作成しておく
など、炎上リスクに備え、具体策を用意しておきましょう。
社員のメンタルに配慮する
社員インフルエンサーを選出したら、当人のメンタルにも配慮をしましょう。
SNSに慣れている現代人でも、ネット上で顔を出して注目を集めることは、ストレスに感じるものです。
中には、投稿に対して、心無いコメントや誹謗中傷が書き込まれる可能性もあります。
また、社員インフルエンサー当人に、投稿内容を一任してしまうと、負担が大きく、誰にも相談できずに抱え込んでしまうケースもあります。
社員インフルエンサーのメンタルへの配慮には、以下のような例があります。
・育成やフォローの機会を設ける
・複数人で作業を分担する
・クレームなどは企業が対応する
具体的なケア対策を準備し、社員インフルエンサーが堂々と活躍できる環境を整えましょう。
社内の理解を広げる
社員インフルエンサーによる活動は、ともすれば、他の社員からの不満や偏見を生むことがあります。
SNSはプライベートのものと捉えている方も多いため、社員インフルエンサーが「仕事なのに遊んでいる」などとささやかれて孤立してしまうケースは珍しくありません。
公式なSNSを運用していくためには、継続的なコンテンツを生み出す努力が欠かせず、想像以上に労力がかかります。
アカウント自体を盛り上げるためにも、社内全体における周知活動が重要です。
・社内が一丸となってSNS運用を支援する
・斬新で面白いアイデアが生まれるような環境にする
・担当社員だけに任せっきりにせず、企業としてSNSリテラシーを広げる
など、担当者以外も楽しく取り組めるような雰囲気が理想的ですね。
まとめ
社員インフルエンサーは効果が高く、今後も広がりを見せていくSNSマーケティングの手法です。
社員インフルエンサーの導入は以下のようなメリットがあります。
・広告費のコストパフォーマンスを上げられる
・企業の知名度向上につながる
・信頼性の高い情報を発信できる
他方、リスクに備えるための注意点もしっかり押さえておきましょう。
・長期的な視野を持つ
・炎上リスクに備える
・インフルエンサー社員のメンタルに配慮する
・社内の理解を広げる
社員インフルエンサーは、高いコストパフォーマンスで導入できるものの、効果を出すためには長期的にノウハウや理解を深めていく必要があります。
注意点を理解したうえで、オリジナリティのある社員インフルエンサーの発信をはじめてみませんか。
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