2020.05.12/Tue
営業活動の成功率を高めるMA(マーケティングオートメーション)の本質
近年、住宅市場でもよく耳にするようになった「MA(マーケティングオートメーション)」(以下MA)。アメリカで大きく発展したMAは、日本でも多くの企業が注目し、積極的に導入を進めています。
そんなMAですが、なんとなく聞いたことはあっても、その役割やもたらす効果まではご存知ない方も多いのではないでしょうか。
今回はその本質をご説明していきたいと思います。
■購入検討者の意思決定は「会う前」に大半が済んでいる
私たちの生活は急速にデジタル化し、何らかの商品やサービスを購入するとき、事前にインターネットで情報収集することが当たり前になりました。スマートフォンの普及により、その傾向には拍車がかかっています。
例えばショッピングでは、事前に公式サイトやレビューサイトなどで性能や評判を調査したうえで、念のために実店舗に行って現物を確認し、あらためてネットで最安値のECサイトを見つけて購入する。といったプロセスに変わってきている場面は想像しやすのではないでしょうか。
そしてその最大の要因は、生活者側が自由に、情報収集や購入の方法、タイミング、場所を選べるようになったためです。
・生活者はネット(非対面)で意思決定の大半を済ませている。
・生活者は自分のタイミングで情報収集と購入を行っている。
・生活者の行動がオンラインとオフラインを横断するようになった。
そしてこの変化はBtoCだけでなく、BtoBのビジネスでも起こっています。見込み顧客はもはや購入の意思決定において、対面の営業活動を必要としていません。購入するかどうかの検討は営業スタッフに会う前にほとんど終えられているのです。
■MAはちょうど欲しかったタイミングを作り出す
MAの本質は、自社サイトをはじめとした非対面の接点で見込み顧客の購入意欲を育て、「ちょうど欲しかったタイミング」で、自社からの営業活動を仕掛けることにあります。
例えば、MAによるメール施策を組み合わせることで、そのタイミングを作り出すことも不可能ではありません。工務店、住宅・不動産企業からメールを送って見込み顧客がサイトを見てくれたら、また別のメールを送ってカタログのダウンロードを提案する。そうした施策をあらかじめ設定した流れで自動的に実施し、より多くの見込み顧客に対して「ちょうど欲しかったタイミング」を作り出します。
MAはマーケターのための技術ではありますが、営業スタッフにとっても無関係ではありません。むしろ「営業活動の成功率を高めるための技術」と言ったほうが正しいかもしれません。
・イベント来場した見込み顧客に電話したら「忙しいからまた今度に・・・」
・商談した購入検討者に進捗具合を聞いたら「決めるのはまだ先だからその頃に・・・」
このような営業スタッフの悩みはよく聞くのではないでしょうか。もしちょうど欲しかったタイミングでアプローチすれば、その結果は大きく変わったかもしれません。
顧客の動きを把握し、適切なタイミングに適切なコミュニケーションを図ることで効果を最大化させるMA。その存在は見過ごせないものとなっています。
いかがでしたか。MAへの疑問が1つ解消されたのではないでしょうか。本記事が貴社の営業活動を高めるヒントになれば幸いです。
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